I Ching for life   易経のある暮らし

易・タロット歴25年 実用的でわかりやすい易経を伝えたい

タオの心構え 人間の4つの敵  ー恐怖ー


を和訳紹介する。

()内および見出しは、個人的に追加した

 

 

4つの敵、4つの否定

 

”トルテカのシャーマンたちにとって、人間が知識を得るためには、4つの敵に挑み、打ち勝たなければならなかった。 
4つの敵とは、恐怖、明晰さ、力、そして老いである。

 

これらの特性や生の次元は、イニシエート(補足説明:見習う者、易経で言う小人)の敵とみなされた。

 恐怖は意志を阻害する。

 精神の明晰さは人を盲目にし、自身の限界を見えなくさせる。

 権力は、全能という理想を与えることにより、人間を服従させる。 

 老いは、人がすべてにおいて勝利できないことを明らかにする。

 

 

恐怖 否定への対抗

 

恐怖は自然な感情であり、それを感じることを避けることは出来ないが、恐怖を認識することで、それに対抗し、対処し、統合させることができる。

 

近年において、人類全体が直面しているドラマを見る時、私たちは恐怖を感じ、不安定にならざるを得ない。

なぜなら、痛みや苦しみ、死といった、先祖代々受け継がれる恐怖が誘発され、強調された状況に直面しているからだ。

資源の危機をもたらし、生存の危険が現実となる核紛争の恐怖は、すべての人の生活を支配する。

 

しかし、内なる変化の道を歩み始めた者は、否定的(ネガティブな)感情に対抗する可能性の存在を知っている。


それに立ち向かい、克服する機会を求め、自分自身、そして自分の限界を知りたいと強く望んでいるからだ。


現代の武士は、その意図において、カスタネダ派の戦士と同様であり、現在の社会・経済・政治状況を、内なる変革の過程を加速させる装置として利用することができる。

立ち向かわなければならない多くの困難があるとき、常に自分自身が試される。

カルロス・カスタネダが著書の中で述べる戦士の道が、恐怖そのものへの立ち向いから始まるのは、単なる偶然ではない。
恐怖は人間の最初の敵であり、辛く、裏切り者であり、克服の難易度が高い。
恐怖は容赦なく、打ち消すことが不可能であるかのように成長する。”

和訳紹介、以上

 

否定(ネガティブ)、ユングによる影、シャドーの定義

 

人を否定に向かわせる元凶の一つ、恐怖。

 

サミュエルズ・A.、ショーター・B.、プラウト・F.著『ユング分析批判辞典
(請求記号: BF173.J85 S275 1986 出版年月日:1986年)より

 ”1945年、ユングは影について最も直接的で明確な定義を与えた。

 影とは、「人がなりたくないと思っているもの」である(CW 16,  para.470)。”

”この単純な記述の中に、人格の否定的側面、人が隠したいすべての不快な性質の総体、人間の本性の劣った、無価値な、原始的な側面、人の中の「もう一人の自分」、自分自身の暗黒面として、影が多面的に繰り返し言及されてきたことが収まっている。

ユングは人間生活における悪の現実をよく知っていた。

彼は何度も何度も、私たちはみな影を持っていること、実質的なものはすべて影を落としていること、自我は光と影のように影と対峙していること、影こそが私たちを人間たらしめていることを強調している。”

 

”As far as we can discern, the sole purpose of human existence is to kindle a light in the darkness of mere being.

われわれの知る限りでは、たった一つの人間の存在目的は、単なる存在の闇に光をともすことにある。” ーユング自伝より

 

 

タオの心構え 知識獲得

 

”人が学び始めるとき、自分の目標が何であるかを明確に知ることはない。
その目的は不完全であり、その意図は漠然としている。

その者は決して実現することのない報酬を期待している。
学ぶことの難しさを知らないからだ。

その者はゆっくりと学び始め、最初は少しずつ、やがて大きく前進する。そしてやがて、自身の思考は対立するようになる。その者が学ぶことは、自らが期待したり、想像していたようなことでは決してなく、そのため恐れ始める。


学びとることは、決して期待されたものではない。学ぶことの一歩一歩が新たな課題である。その者が感じる恐怖は容赦なく、不屈に高まり始める。自身の目的は戦場と化す。
そうしてその者は、最初の敵である、恐怖にぶつかるのだ!”

カルロス・カスタネダ  A scuola dallo stregone, Astrolabio – Ubaldini, Roma, 1970 (pag. 69).

受け流すのも、技

攻撃的な言葉や態度。
 
受け流すのも技
 
何でも全身で受けて立ち向かおうとするのではなく、
半身くらいに構え、受け流す、
 
そうすることで、
色んなことがずいぶん楽になるものである。
 
 
ついつい同じように攻撃的に反応することで、
自分もものすごく嫌な気持ちになる
      ↓
再び穏やかさを取り戻すまで、時間がかかる
 
エネルギーと時間に、もったいなさが生じる。
 
 
もちろん、向かってくる攻撃に直面し、受け止める必要がある時もある。
 
危険に直面することによって、攻撃を受ける面積が多くなるデメリット
一方直面することで、受け止める安定感が増すメリット
 
メリットがデメリットより大きく、かつ適切なタイミングが備わる時、
受け止めることが、より効果を発揮する。
 
 
 
節約、エコ、効率的
 
ライフスタイルの話ではなく、
 
自分の感情エネルギーにおいても、然り。
 
 
自分の満たされない部分を、
 
共有する喜びを外れた自慢と支配などを通した
マウンティング(自分は常に相手より上・優秀である)によって補う(吸い取る)のではなく、
 
自分のエネルギーを自給自足する方法やツールを学ぶ大切さ。
 
 
 
エゴとエコ
無駄と非効率性を見直し
 
内から始まる
 
シンプルライフ
 
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損 減少のタイミング

易経に、損(山沢損)と言う卦がある。

英語訳は、Diminishing-Decrease。

 

 

山沢損の意味


損と聞くと、
たいてい、損失を思い浮かべる。

 

損の語源:

減少(少なくする 弱める)
損ねる(ダメージ 損失)
控えめにする(謙虚 弱める 避ける)
悪い点を上げて非難する(批判)

 

自然は、

常に減少と増加を繰り返し、バランスを保っており、

減少は、

次なる新たな増加に必用な始まりである。

 

日常生活の損とは、

減少、譲渡、避ける
ものを減らす
人付き合いを減らす
私欲、怒り、攻撃的な姿勢から退く

など。

 

日常生活のバランスは、

丁度よい、減少のタイミングによっても支えられている。

 



損してTOKU取れ


損という漢字は、

手で儀式の器を持ち、奉納する様子を表している。

 

山沢損の卦は、


集中する
犠牲にする
譲渡する
手放す
より高い目標を目指す

と言う意味を兼ね備えている。

 

より高い目標とは、”得”を超えた次元に存在する。

損して”徳”を得る。

損することを嫌わないエゴには、
自ずとバランスがやってくる。

易経27卦 頤 から見る、 腸と心身・精神の関係

口が開いた様子を示す、頤(い)と言う漢字。

 

27卦は、顎、飲み込むと言う意味を持ち、

口、顎、頬、養う、育むなどに深く関わっている。

 

 

”食べ物と言葉、
それらは、どこからやってきて、どこへゆくのだろう。

何が、自分の体を養う栄養,、心や知性を養う糧の源なのだろうか?
そして、自分は誰を、何を育んでいるのだろう? ー27卦より”

 

食べ物の行き先、

食べ物の消化と、栄養の吸収を行っている小腸。

排泄を司る大腸。

そして、第二の脳、第一の脳とも言われる、腸

 

脳や脊髄からの指令がなくても、独立して働く腸。
腸が持つ腸神経系により、事故で脊髄を損傷、脳死の状態になっても、腸は正常に働き続ける。
脳からの司令がなくても反射を起こさせる内在性神経系を持っている臓器は腸だけである。

そして、
幸福感や充足感とも密接な関係がある腸。

それは、三大神経伝達物質の二つ、
快感物質、ドーパミンの50%と、幸せホルモン、セロトニンの90%
腸内のバクテリアによって生み出されていることに起する。


胃は、死んだ食べ物を押し込む墓場ではない。

健康な心は、健康な腸内環境によって作られ、
幸せは、健康な腸からやってくる。

健全な感情を成熟させるという、
素晴らしい超能力を持つ腸。

 

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腸と心の在り方の緻密な関係は、言葉から見ることもできる。

腸(はらわた)が煮えくり返る
腸が腐っている
はらわたがちぎれる
 
英単語、ガッツがあるの”ガッツ(guts)”も、然り。

GUTは、
複数形で腸(はらわた)、そして根性、勇気、決断力
単数系で 直感, 本能, 感情などの意味を持つ。
 

 

食べ物がどこからやってきて、どこへゆくのか?

それは文字通り、

感情がどこからやってきて、どこへゆくのか
思い、言葉はどこからやってきて、どこへゆくのか

に繋がっている。

 

自分の内が整えば、
自然と外が整う。

 

”体、心、精神を養うものを正すこと。

何を食べ、飲み、話すか、その関連性を明確にすること。

天と地は、万物を育む。

賢者は、優れたものを育み、周りに差し伸べる。

これは、あなたにもできることなのです。 ー27卦より”

 

日常の変化、節目の転換期

シンクロニシティを意図的に掴み

変化の波の犠牲者ではなく

参加者として暮らす提案。

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#易経 #易経27卦と腸内環境

枝高く、根深く

悲しみは、深さを与えてくれる。

幸福は、高さを与えてくれる。

悲しさは、根を与えてくれる。

幸福は、枝を与えてくれる。

幸福とは、空へと伸びる木のようなもの、悲しみとは、大地の子宮に伸びる根のようなもの。

これらどちらも必要であり、木がより高く伸びると同時に、根はより深く伸びる。

木がより大きくなるにつれて、その根はより成長する。

実際、その均衡はいつも保たれている。

それが、そのバランスというものだ。

 ーOSHO

(下記原文の翻訳)

“Sadness gives depth. Happiness gives height. Sadness gives roots. Happiness gives branches. Happiness is like a tree going into the sky, and sadness is like the roots going down into the womb of the earth. Both are needed, and the higher a tree goes, the deeper it goes, simultaneously. The bigger the tree, the bigger will be its roots. In fact, it is always in proportion. That’s its balance. ーOSHO”

 

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開花し始めた、アーモンド。