単なる占いではない易経
占術には、大きく分けて二つありす。
真理、物事の本質を探し求めるディヴィネーション(Divination)と、
エンターテイメント的な予言としての占い、フォーチュンテリング。
英和辞書で見ると、どちらの言葉も日本語では「占い」となるのですが、
海外で、誠実かつ真剣に占術に携わる人の多くは、
フォーチュンテリングという言葉を嫌厭します。
実際、易を行うほとんどの人が、易経はディヴィネーションであると定義しています。それは、易経が、バランスの道、タオを歩くための生きる姿勢であり、
宇宙そして人間の本質を洞察し、万物の変化に積極的に参加する学問という、
単なる占術というカテゴリーにはめ込むことができない様々な側面を持っているからだとも言えます。
ディヴィネーションは 、
現在及び未来における、あなたの現実を創造する為の情報を提供します。
フォーチュンテリングは、
何が起こるのかという運命に関する情報を提供します。
ディヴィネーションは、あなたに選択の余地を与え、あなたにできることを提示します。
フォーチュンテリングは、具体的な予言、判断を下します。
どんな状況にも、打開する道を照らし出すこと、
それがディヴィネーションが持つ力です。
決まった未来というのものは、厳密には存在しません。
何故なら、あなたが未来を知った時点で、 あなたの内に、気づきという大小なりの変化が生じ、未来へ影響を投じるからです。
台風が来るとわかっていれば、それなりに対応策をとるのが人智です。
同様に、困難な現実があなたの未来に提示された時、それについて不安を抱くより、
それに対して自分は何ができるかという建設的な方向へ、思考回路をつなげることがとても大切です。
困難に思える状況にも、常に、選択の道があります。
ディヴィネーションの基礎は、起こり得る現実に対し、
あなた自身、何をすることできるかという、指針を示すこと。
未来の現実を変える権限、選択権を持っているのは、
常にあなたである、という心構えを
どうぞ大切にして下さい。